風 景 静 岡 |
掛塚灯台 |
訪問日 |
2016年 5月 |
詳 細 |
静岡県 磐田市にある灯台です。 1897年(明治30年)3月初点の上部鉄造、下部コンクリート造灯台です。 レンズはLED灯、等明暗白光 明3秒暗3秒、光度1万5千カンデラ、光達距離15海里(約28km)、 塔高16.13m、灯火標高25mとなっています。 保存灯台 Bランクになっています。 天竜川河口左岸にあります。 灯台と風力発電所以外には全く何も無く周囲には砂浜と草原が、奥には竜洋海洋公園が広がっています。 100年以上点灯している歴史のある灯台ですが、観光地化することも無く黙々と役目を果たしています。 灯台がよく見られる岬などではなく、広く長い海岸線にポツンと立つ独特な雰囲気がこの灯台の特徴かと思います。 灯台の設計が良く雰囲気も素晴らしいので、この灯台が好きな人は多いようです。 天竜川河口付近は、川から流れてきた土砂により沖合いまで浅瀬が続いているのと遠州灘の荒波が合わさり、 過去より多くの船が座礁、難破する難所でした。 1880年(明治18年)にこの地に入植してきた旧幕臣の荒井信敬という方が、この惨状に心を痛め私財を投じて 高さ8mの木造高灯籠形の灯台を建設しました。建設・運営にあたって地元住民の反対・妨害に晒されながらという ご苦労があったそうです。その後、私設灯台廃止に伴う移管までの数年間、自費で灯台を維持しておられました。 大の酒好きだったそうですが維持費捻出の為、節酒を行ったそうでそこから「改心灯台」と呼ばれる様になりました。 「改心灯台」の別名を持つこの私設灯台は、1897年(同30年)に18m隣に現在の姿の官製灯台である掛塚灯台が 完成するまで航海の安全に寄与しました。 案内看板にある明治30年の掛塚灯台新設記念式典の写真では、2つの灯台が並んで写っています。 最初は現在地より東に800mの所に建てられていました。インターネットや看板の写真にある様に、砂浜の中に灯台が ポツンと立っている状態でした。後期は根元部分が砂にだいぶ埋まっていたみたいです。 老朽化や海岸侵食、東南海地震の対策で2002年に現在の場所にそのままの姿で移設されました。 元々の場所から100mの所に記念碑と案内看板があります。灯台の跡は残念ながら何も残っていません。 |
行き方 |
天竜川河口の左岸(東側)にあります。 国道150号線から川沿いを南下するのが便利です。付近の目印は竜洋海洋公園です。 海岸沿いに道があるので灯台前まで車で行けます。灯台の東側に駐車スペースがあります。 |